Chaki F-20 1993

別れの朝

サロンでお馴染みのアップライト。

「チェロ?」

「おおっきいね~」

色々とお声をかけていただいておりました。

15年程連れ添ってきたアップライト・ウッドベース。

思い出たくさん詰まっています。

奏でた楽曲もたくさんと詰まってたね。

セオリーを学び、レイ・ブラウンのメソッドを練習したり。

この楽器を抱え様々な場所に行ったり
たくさんの方たちと楽曲に取り組んだり
セッションをしたり
バンドしたり
ライブしたり
演奏がめちゃめちゃバッチリ決まって超越した幸福感に浸ったり
メンバーと思いっきりケンカしたり
お互い褒め合ったり。

コンディションがなかなか整わず、何回も調節に出して気に入った相棒に仕上がり
何気なく抱いてもスコンと自分の中に納まるように。

高校生のころ吹奏楽の顧問のK氏に教えていただいた言葉
ウッドベースは優しく女性とチークをするように抱きなさいって
スっと自分の元へ引き寄せ、抱き包み、ポンっとピチカートをすると謳いだす。

まさに最高の彼女。

今取り組んでいる仕事内容に没頭し
ほっておくのも淋しいし
弾いてくれる方がおられるのならば
是非と思いオークションに出しましたが
出した日からナーバス。

でも変化は必要、と心を鬼にし決心をした自分に向き合って。

最後に何の曲を弾こうかなと思いましたが、留まりました。

変わりに門出と思い、清々しい秋風の似合う朝のショットです。

サロンに「My Foolish Heart」が流れる中
先ほど彼女を見送り
ブログをタイピングしています。

本当に感謝してます。

いままでありがとう。